初音ミク on Animelo Summer Live 2009 -RE:BRIDGE-

アニサマに行ってミクを観てきました。

ミクの出場が決まったときから、どんな形での出場だろうと友達と盛り上がりつつも・・・不安でした。というのもボカロ界隈以外からはやたら叩かれていたのと、どういう形でも寒い結果になりそうな気がしていたからです。

結論から言うとそれは杞憂でした。ミクが登場した途端、会場のサイリュームが緑に染まっていき歓声が上がります。それもはもう嬉しい光景で、ネットの書き込み数は当てにならないと思ったものでした。『「みくみくにしてあげる♪」【してやんよ】』と『ブラック★ロックシューター』。現場からの率直な印象を言えば、初日のラインナップの中でもかなり盛り上がったほうに入ると思います。

話はちょっと逸れますが最近『スルタンの象と少女』というDVDを観ました。平たく言うと木でできた巨大な少女がル・アーブルの町を闊歩する様子を収めたドキュメンタリーなんですが、この映像の素晴らしいところは町の人たちの反応です。みんな巨大な少女が"生きてそこに居る"ものとして接するんですよ。「こっち見たよ!」とか「今日一日遊んだから疲れてるんだろうね」とか。係員(?)の人が周りで必死に制御してるのが見えてるにも関わらず。

アニサマのミクライブからも似た感慨を受けました。つまり画面に映っているのはCGで、声も打ち込みなのは百も承知の上だけど、あたかも実在している歌手のようにサイリュームを振って声援を送る。キモかろうが何だろうが、これこそエンターテインメントの楽しみ方だと思ったのです。木製の巨大少女に向かって「あんなの作り物だろ」なんて言ったってしょうがないわけで。バーチャルが現実をどうたらとかそんな大層なことではなくて、「一緒に盛り上がったほうが楽しいじゃん」そんなしなやかなノリの良さを感じました。

ここからは穿った見方ですが、2日目のゆかりんの年齢チェックで会場の7、8割が10〜20代と判明しました。そういう光景を見てしまうとなんだか「新しい時代を創るのは老人ではない」の言葉がよぎってしまいます。
それを言ったら僕も老人の年齢なわけですが、感性は閉じたくないなと思ったのでした。

ボカロとしては忘れてはいけないあさぽんの『ココロ』も素晴らしかったです。あのイントロが流れただけでぐっときました。