デPのインタビューが痛快

ご本人には不本意だろうけど言わせてもらいます。ASCII.jpのデPのインタビューが素晴らしいです。
http://ascii.jp/elem/000/000/476/476766/
ボーカロイド界にデPがいてよかった。これが文化の多様性だと思いました、固く言ってしまえば。というかまあ、純粋に読んでいて面白いです。表現者のインタビューはこのくらい壊れていて全然オッケーかと。

内容で印象に残った発言をいくつか挙げると…

>だって、普通の歌詞ってつまらないじゃないですか。
これはまさにその通り!この点だけでも(もし大衆音楽にアート性というものを求めるなら)メジャー音楽よりボーカロイド界の方が遥かに上だと感じてます。それもあったので、僕は以前の多様性を萎縮させる判断に反対してました。しかしさすが元祖削除男は見ているポイントが明確です。(ちなみにデPの話を自分の意見に我田引水するつもりはないのであしからず。)

>自分が楽しいのが一番ですよ。
楽しければいいというのは単純なようで究極ですね。その視点からすれば再生数とかランキングとかGJコメも荒らしコメも全部"飾り"ですし、ましてそれを気にして歩みを止めてしまうのは間違っています。それはこの世の有り様と違う。と、ある神域の男が言ってました。

ニコニコ動画に発表を続けるというのを聞けたのもよかったです。…僕は世の中に認知されたきっかけってすごく大事だと思うんです。芸能界を見てもデビュー当時の印象というのはそう簡単に拭えるものではないし、それはイコール活動の存在理由とも直結してるような気がします。たとえばお笑い芸人やスポーツ選手が歌や芝居をやった場合いくら当人が本気でも遊びに見えたりとか、アイドルでデビューしたら本格的な演技派やシンガーにはなかなか見てもらえないとか、グラビアをやめたらガッカリするとか、バンドを解散してソロになったら光の速度で消えていったとかそういう感じで。とはいえデPのようにいつまでもフルサイズの楽曲をニコニコに投稿すべきとまでは思わないですしそんなこと言える立場でも当然ないですが、もしデPの話の通りに軽んじている風潮があるならこの先大丈夫かなとちょっと心配にはなります。余計なお世話以外の何物でもない。

あとミクフェスでバンドもミクもダメって、じゃあ何しろって言うんでしょう。この裏話はちょっと主催者ふざけてるなと思いました。個人的にデPのステージは大ウケしましたけど。

全体的に自由で、ともすればインタビュアーや読者やファンをバカにしているようでもありますが、これこそ表現者だと思いました。思うにボーカロイド界に関わる方々は空気を読みすぎなんじゃないでしょうか。空気を読まない奴が物事を前に進ませるって話を聞いたことがあります。キャラクターという下駄を履かせてもらっているとはいえ、再生数やマイリス数はコンテンツの力ですよね。ボカロキャラを使っていても再生数1000いかない動画だってたくさんあるわけで。そして特に楽曲の力で支持をされている人はもっと自分を出していいんじゃないかとも思いますが、それこそ余計なお世話ですね。


>そういうファンは帰れ、というスタンスでやってますね。
デPは紛れもなくロックンロールでした。